放送情報
金曜ロードショーで先週の「アーヤと魔女」に続いて2週連続ジブリ作品の放送です。
3/22(金)夜9時30分~11時39分放送の「魔女の宅急便」
家にDVDがあるのに、テレビで放送されると何故か見てしまいます。(一体通算何回見たことか)
魔女の宅急便あらすじ
まだ飛行船が飛んでいたり、テレビやラジオが主流で活躍していた時代です。魔女が人と一緒に暮らして溶け込んでいました。
この映画の主人公の「キキ」も魔女の血を引く13歳の魔女で、お父さんやお母さんを困らせる、まだまだ幼い少女です。
そんな「キキ」も魔女の古いしきたりに従って独り立ちする事になりました。
そうです。魔女は13歳になると家を出て、独り立ちしなくてはいけないのです。(普通に考えて世間一般的に無理です)
キキは、ある海の見える都会の大きな街に住もうとしますが、魔女を知らない人達から物珍しそうに見られたり、警察に注意されたりと、最初のワクワク感はどこかへ吹き飛んでしまいました。(簡単に独立できないよね)
そこへ親切なパン屋のおかみさんの「おそのさん」や飛行機大好き少年の「トンボ」、画家の「ウルスラ」などが登場してきて「キキ」を助けてくれるのです。
子供から大人になる洗礼を受けて、そこからどうやって成長していくのか?っていう映画です。
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感想
オープニングでユーミンの曲「ルージュの伝言」が流れながら「キキ」が夜空に飛んでいる様子はこれから楽しい日々がやってくる。そんな予感がしてウキウキでしたが、いきなり雨が降り出してなんだか不安めいてきました。(ここら辺は予感を感じますね)
パン屋のおかみ「おその」さん
予感的中!街の人は魔女と関わるのが嫌そうにしています。(私も関わりたくないな)
そこへパン屋の「おそのさん」が現れるのですが、この人、適度な距離感を持ってて「キキ」の成長を助けてくれます。余計な事をやらないし、言わないんですよ。
部屋を貸してあげるけど、掃除は自分でやってねって感じで掃除用具を渡すところとか、店番やってくれる代わりに電話を使っていいよ。など、とってもビジネスライクでいい感じに接してます。魔女の宅急便のサポーターですね。
そうかと思えば相談に乗ったり病気を看病したり。大人の女性です。
STUDIO GHIBLI 画像提供
黒猫「ジジ」
魔女と言えば黒猫。魔法が突然使えなくなった「キキ」が今まで普通に会話できていた「ジジ」とも話が出来なくなってしまいます。話ができる時とできない時で目の形が違うのですが、それを描き分けるのは凄い!
最後にまた会話できるようになったのかが知りたいのですが、謎のままです。
きっと会話できたよね?
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最重要人物、「ニシンのパイの女の子」
STUDIO GHIBLI 画像提供
私の中では最重要人物の女の子。何しろ「キキ」が魔法を無くすくらい、ショックな言葉を言ったのですから。
それは、キキが依頼主と一緒に苦労して作った「ニシンのパイ」しかも配達の途中で雨に降られて、濡れないように服で覆ったり、パーティーの約束もすっぽかして、やっと届けたのに、届け先の女の子は一言「私、このパイ嫌いなのよね」って・・・
酷い!でも私この女の子の気持ちが解ります。毎年嫌いな食べ物を送られたらそりゃ、嫌ですよ。(私も、魚だったら、アップルパイのほうがいい)つい、言葉に出たのでしょうが、この言葉がキキをどん底に落とすんです。
今まで人の善意しか知らなかったキキ。まさかその善意が拒否されるなんて。まるで自分を全否定されたようです。
でも人とうまく接するには自分の思いを一方的に伝えるだけでなく相手の気持ちも考えないと、単なる押し売りになっちゃいますね。
それを気づかせるシーンでした。
最後に
大人になるって事は、子供のころに持っていた夢や、優しさ、愛情が少しずつ失われていくんだな。と考えさせられました。
それを失って魔女の力を無くしても最後には友達のトンボを助けるために空が飛べるようになるってことは、大人になっても優しい気持ちを持ち続ける事ができる。
そんなキキの成長が見られる素晴らしい映画でした。
そしてエンディングのユーミンの曲「やさしさに包まれたなら」は映画の全てを物語っていて、流石ユーミン!って感じでした。